ジムに入会したはいいものの、ずらりと並んだマシンや器具を前に「で、結局どれから使えばいいの……?」と立ち尽くしてしまう。これは初心者なら誰もが一度は通る道です。
以前の記事(【初心者向け】手軽に始められるトレーニングメニュー3選)では、自宅で・道具なしでできる種目を紹介しました。今回はその「ジム版」。せっかく会費を払って通うなら、初日から迷わず動けるように、まず何をやるべきかを具体的にお伝えします。
初心者はまず「マシン」から始めよう

種目の話に入る前に、ひとつだけ大事な前提を。ジムには大きく分けて「マシン」と「フリーウエイト(ダンベルやバーベル)」の2種類がありますが、入りたての時期はマシンから始めるのがおすすめです。
理由はシンプルで、マシンは動きの軌道が決まっているから。フリーウエイトは自分でバランスを取りながら重りを支える必要があり、フォームが崩れるとケガにつながりやすいのに対し、マシンは決められたレールの上を動かすだけなので、初心者でも安全に、正しい部位へ効かせやすいんです。スポーツブランドのNikeも、トレーニング初心者にはまずウェイトマシンを使うことを勧めています。姿勢が定まり、動きが一定なので安定して続けやすい、というのがその理由です(参考:Nike「フリーウェイトとマシントレーニング、どちらがおすすめ?」)。
フリーウエイトはもちろん優れた方法ですが、それは基礎ができてから段階的に進めばOK。まずはマシンでフォームと「効いている感覚」を身につけることが、遠回りに見えて一番の近道です。
そのうえで、今回は身体の大きな筋肉をまとめて鍛えられる3つのマシンを選びました。大きな筋肉から鍛えると消費カロリーも上がりやすく、見た目の変化も出やすいので、初心者にとってコスパ抜群の種目たちです。
種目①レッグプレス(下半身)

1つ目は、下半身を鍛える「レッグプレス」です。
シートに座って、足の裏でプレートを押し出すマシン。太もも(前・裏)やお尻といった、身体の中でもっとも大きな筋肉群を一度に鍛えられます。自宅編で紹介したスクワットのジム版とも言える種目ですが、背もたれに身体を預けられるぶん腰やバランスへの不安が少なく、初心者でも扱いやすいのが魅力です。
- シートに深く座り、背中を背もたれにつける
- 足を肩幅くらいに開いてプレートに乗せる
- 膝がつま先と同じ方向を向くように、ゆっくり押し出す
- 膝を伸ばしきる手前で止め、ゆっくり戻す
ポイントは、膝を勢いよく伸ばしきってロックしないことと、戻すときも力を抜かずコントロールすること。下ろす動作をゆっくりやるだけで効果がぐっと高まります。まずは10回×3セットを目安にしてみてください。
種目②チェストプレス(胸・肩・腕)

2つ目は、上半身の押す力を鍛える「チェストプレス」です。
座った状態で、目の前のグリップを前に押し出すマシン。胸・肩・二の腕(上腕三頭筋)をまとめて鍛えられ、これも自宅編の腕立て伏せのジム版にあたります。「腕立て伏せが1回もできない…」という方でも、チェストプレスなら重さを軽く設定すればどんな人でも取り組めるのがマシンの良いところです。
- グリップが胸の高さにくるようシートの高さを合わせる
- 背中をパッドにつけ、肩を下げた状態をキープ
- 息を吐きながらグリップをまっすぐ前へ押し出す
- 肘を伸ばしきる手前で止め、ゆっくり戻す
胸に効かせるコツは、肩がすくまないように意識すること。肩が上がると力が肩や首に逃げてしまいます。こちらも10回×3セットからスタートしましょう。
種目③ラットプルダウン(背中)

3つ目は、背中を鍛える「ラットプルダウン」です。
頭上のバーを、胸に向かって引き下ろすマシン。背中の広がりを作る「広背筋」を中心に、姿勢を支える筋肉を鍛えられます。デスクワークやスマホで丸まりがちな背中にアプローチできるので、姿勢改善や「後ろ姿の印象アップ」にも効く、地味に見えて優秀な種目です。
- バーを肩幅より少し広めに握り、シートに座る
- 軽く胸を張り、視線はやや上へ
- 肩甲骨を寄せるイメージで、バーを鎖骨のあたりまで引く
- ゆっくり戻し、背中が伸びるのを感じる
コツは、腕の力で引くのではなく「肩甲骨を寄せて背中で引く」意識を持つこと。慣れないうちは軽い重量で、この感覚をつかむことを優先してください。目安は同じく10回×3セットです。
通い始めの進め方(頻度・重量・順番)
種目がわかったところで、最後に「どう通えばいいか」もお伝えします。
頻度は週2〜3回で十分です。厚生労働省が策定した「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、成人・高齢者ともに筋力トレーニングを週2〜3日行うことが推奨されています(参考:e-ヘルスネット 筋力トレーニングについて)。毎日がんばる必要はまったくなく、筋肉は休んでいる間に育つので、間に休息日を挟むほうがむしろ効率的です。
重量の設定は、「10回やってあと2〜3回はできそう」くらいがちょうどいい目安。1回目は軽すぎるかな?と思うくらいから始めて大丈夫です。フォームが崩れるほど重い設定は、効果が下がるどころかケガのもと。数字を追うより、正しい動きを優先しましょう。
順番は、今回紹介した①→②→③の流れでOKです。レッグプレス(下半身)→チェストプレス(押す)→ラットプルダウン(引く)と、鍛える部位が重ならないように並べているので、全身をバランスよく1回で回せます。慣れてきたら腹筋マシンや有酸素マシンを足していくと、メニューの幅が広がります。
ちなみに私自身、高校まではサッカーで身体を動かしていたのに、大学で運動から離れてすっかりなまってしまった経験があります。そこから運動を再開したとき、一番きつかったのは最初の数回でした。でも「今日はマシン3つだけ」と決めて通っているうちに、いつの間にか習慣になっていたんです。最初のハードルさえ越えれば、あとは身体が勝手に前に進んでくれます。
まとめ
今回は、ジムに入りたての人がまずやるべき種目として、レッグプレス・チェストプレス・ラットプルダウンの3つを紹介しました。
いずれも軌道が固定されたマシンなので、初心者でも安全に、大きな筋肉をしっかり鍛えられます。まずは軽い重量で10回×3セット、週2〜3回。これだけでも、続ければ身体は確実に応えてくれます。
大切なのは、初日から完璧を目指すことではなく、迷わず1台目のマシンに座ってみること。今日この3種目を覚えて帰れば、次にジムへ行くときにはもう「何をすればいいかわからない人」ではなくなっています。この記事が、あなたのジムデビューの後押しになればうれしいです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。


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